今日、ご紹介する絵本はこちらです。
ジル・ビズエルヌ 文
『いいにおいの おならを うる おとこ』
もう名前から”くすり”としてしまうお子さんも多くいらっしゃるのではないでしょうか。
この本は、中国の民話を元に描かれたフランスの絵本です。
このお話の主人公は、一人の青年。この青年はとても正直者でした。
しかし、青年の兄はものすごく欲ばりです。
青年が成功したと思うと、すぐにそれを取り上げ真似をします。
でも、それはいつも失敗に終わってしまうのですね。
この二人の関係、日本の昔ばなしでは『花さかじいさん』に出てくる
”優しいおじいさん”と隣に住んでいる”いじわるおじいさん”の関係に似ています。
成功しては取られ、成功しては取られを繰り返している青年はついに思いつきます。
”いいにおいのする おならを売ろう!”
さて、そんな大それた作戦、青年は成功するでしょうか。
まずどうやって”おなら”を売るんでしょう?
いいにおいってどんなにおい?本当に売れる?
はたして、欲ばりな兄さんは黙っているでしょうか?
*
やはり、”おなら”というワードは強いです。子どもの関心をぐいぐい引きます。
実際に授業で読んでみると、本の題名を発表しただけで、ほとんどのお子さんが大笑いしてしまいます。
場も明るくなり、これから楽しいことをするんだぞ!という気持ちが子どもたちにも出来てくるのが見ていて分かります。
とてもいい雰囲気です。
童話を踏襲したこの本のストーリーはとても親しみやすくて、子どもたちにも伝わりやすい内容です。
絵もレッドブルのCMに似ていて、かわいいですね。
読んでみると、ストーリーはどんどんユニークな展開に進んでいくので、
次はなにが起こるのだろうかと、わくわくしてしまいます。
絵本としては、見開き1ページに書いてある文章が長めです。
本にあまり触れていないお子さんだと、途中で飽きてしまう可能性があります。
すこしずつ読み聞かせに慣れてきたころ、読んでみるといいかもしれません。
読み聞かせに興味を持つきっかけ、あるいは本を好きになる起爆剤に
読み聞かせを卒業して自分で本を読めるようになってほしい
そんなときにお子さんにおすすめするのもいいと思います。
※この本を読み聞かせる時の注意※
”おなら”というワードのおもしろさは、読み聞かせが始まる前から
子どもの心を鷲づかみにし、読み聞かせが始まってからも事あるごとに顔を見せます。
そんな時、お子さんが興奮しすぎていたら、
軽く声をかけるか、少し間をとってから読み始めてください。
興奮したままで読み始めたり、絵本に集中することを強いたりしてしまうと、
絵本の良さが伝わらなくなってしまうかもしれません。
”おなら”だけではなく、ストーリーもおもしろい本なので、
ぜひお子さんに楽しんでいただけらいいななどと思っています。
***
この本は、東京都大田区立図書館からお借りました。
お近くの図書館でも貸出できるかもしれません。ぜひ探してみてください。
ご購入をご検討されている方のために、以下にAmazonの販売ページのリンクを貼ります。
よろしければ、ご活用ください。
☆
『いいにおいの おならを うる おとこ』ジル・ビズエルヌ
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