『ねえ、どれがいい?』 ジョン・バーニンガム著
今回は「どうしてか理由を教えて?」というテーマで作文を書きました。
まず、いくつかの選択肢の中から、自分の考えに近いものをひとつ選びます。
ひとつひとつ選択肢を検討しながら「どうしてそれを選んだのか」を考えました。
お子さんによって、さまざまな意見が出ます。
それを聞き、こちらから問いかけることで考えを広げていきます。
・”ここ”が素敵だから選びました。 → どういうところが素敵なのかな?
・ほかの選択肢にいいものがなかったから → ほかはどうして嫌だったのかな?
・なんとなく → どれも気に入らなかったのかな?ほかの選択肢を作ってみよう。
選択肢を選んだ理由は”十人十色”です。
話をしっかり聞いて理由を教えてもらうことが大切です。
この課題は、低学年クラスで取り組みます。
お教室でこの課題を行うときには、ほかの生徒さんの考えを聞くことができます。
同じ意見が出てきても、違う考えが出てきても大盛り上がり。
次第に自分の意見を無理なく話せるようになります。
もちろん、わたくしも会話に参加し必要であれば会話をリードします。
自分以外の人の意見を踏まえながら、
しっかりと自分の考えを持ち、言葉に出来るように練習していきます。
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その後、自分の考えを作文にしていきます。
まだ作文を書く練習を始めたてですので、
自由に書き進めるのではなく決まったルールに倣って作文を書いていきます。
一番初めのルールは簡単です。
「なぜなら」「だから」「でも」「たとえば」など、決まったつなぎ言葉を使うだけ。
基本的な作文のルールを守りながら、意見を整理して書けるように練習していきます。
みんなが分かりやすい作文の基礎を学ぶのです。
当教室では、作文を書いていく中で、
ひらがなや漢字の書き順もしっかりと注意しながら指導します。
習った漢字も使うように促しています。
自分の気持ちや考えを自分が思っている通り、
”正確に”伝えるためにはトレーニングが必要です。
もちろん、このトレーニングは日々の会話や学習で行われ、
作文を書く能力は少しずつ身についていくものではあります。
でも、自然に身につけるのはとっても難しい。
教師と生徒が1:30で授業を行う学校では十分な作文指導を行うことは難しく、
自分の意見を書くという課題や、夏休みの「読書感想文」をいきなり目の前に出されて、
作文アレルギーになってしまうお子さんも少なくありません。
アレルギーになってしまう気持ち。とっても分かります。
だって、どう書けばいいのか教えてもらっていないのです。
”なんて書いていいのか分からない”と思ってしまうのも頷けます。
上手に書けるようになるには、いい文章を読まなければいけません。
文章の内容をちゃんと掴めるようになるには、書く練習をしなければいけません。
読書はインプット。作文はアウトプット。
この二つの能力はタイヤの両輪のように、絡み合い育っていきます。
『質のよい読書』と『考えを正確に表現する作文力』が“読み書き力”を育てる近道なのです。
まごめ国語教室では作文指導に加えて、
生徒さんそれぞれに合った本を選書しお貸しします。
好きな本を好きなだけ読む時間を持てるということは、とても素晴らしいことです。
ですが、心の成長に合わせて少しずつ読む本のレベルを上げていくことも大切です。
もしお渡しした本が、興味を惹かれない本でしたら、
どのような本を読みたいかを生徒さ自身んと相談し、
楽しく読める本を一緒に探していきます。
さまざまな本に触れるうち、“ハマる”本が見つかるでしょう。
まごめ国語教室で一緒に『読書』と『作文』に取り組んでいきましょう。
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【お子さまへ】
おとなも子どもも、毎日たくさんのことを感じたり思ったりしています。
それは言葉に出していなくても、きみの頭の中でしっかりと暮らしているんだよ。
「佐藤さんのギャグがいつもよりおもしろかった!」
「今日の塾は理科があるんだよね。水溶液きらいだなあ…」
「あのピンクの筆箱、かわいいなあ。ほしいなあ」
「夕ご飯はオムライスがいい。カレーは絶対いやだ」
頭にいっぱいある気持ちを、だれかに伝えたいとき。きみは上手に伝えられる?
思っていること、ちゃんと相手に分かってもらえるかな?
思ってるだけじゃもったいない!
きみが思っていること、みんなに教えてあげようよ!
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